Between Kokoku and Advertising

広告とマーケティングの四方山話です

日本という共鳴箱

2020東京オリンピック招致決定おめでとう! それはうれしいことだけど、

メディアが報じる騒ぎぶりに驚いている。プレゼンテーションは上手だった。

ロビー活動もがんばったのだと思う。福島のことはうまくごまかした。

みんなが同じ方向を向いているかのように、街の声も混ぜ合わせて報道するメディアの態度に危うさを感じる。戦争はこういう雰囲気の時に始まるのではないだろうか。

実際には、異なる考えを持つ人は大勢いると思う。けれど、テレビの中の日本は、

同じことを、そして過去形となったことを、何度も何度も増幅して伝える。

勝因を分析するのも大好きだ。でも、オリンピックは東京都のイベントではない。

世界のアスリートの祭典であるはずだ。おもてなしを本番で発揮する前に、

自分とは違う価値観の他者に対する思いやりを発揮すべきだと思う。

共鳴箱の中にいると、熱狂に包まれて高揚する。

けれど、そこで渦巻く価値観と異なる声はかき消されてしまう。

共鳴箱の外に出ようと思う。熱狂に渦に巻き込まれないように、

自分のすべきことを粛々とやり続けようと思う。